『素問』『霊枢』にみる“あくび”
2013-03-15
皆さん、こんにちは!
和魂漢才鍼灸の足立繁久です。
メルマガつながりのネタで“欠=あくび”について書いてみますね。
【アザラシ?トド?の大きなあくび】
photolibraryさまよりフリーDL
“あくび”とは、皆さんご存知の“あくび”です。
おそらく毎日していることだと思います。
今朝もあくびをした人、いるかもですね(^^)
ところで、個人的な意見なのですが…
“あくび”には『病的なあくび』と『健全なあくび』がある…
私はこのように考えています。
“あくび”を漢字変換すると…欠伸という字が出てきます。
欠と伸。
これって『健全なあくび』だと私は思うのですね。
赤ちゃん・お子さんをみていると納得いただけると思います。
水と木の関係が良好な状態を示します。
ちなみに、古典に出てくるあくびは“欠”です。
これだけだと不健全。
病的なあくびですね。
この状態だと、腎を治療してあげる必要があります。
そんな欠について書かれているのが『霊枢』口問第二十八です。
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『霊枢』口問第二十八
黄帝曰く、人の欠(あくび)とは、何の気にしからむるものか?
岐伯答えて曰く、衛氣は昼日に陽を行り、夜半に則ち陰を行る。
陰は夜を主る。
夜は臥する。
陽は上を主り、陰は下を主る。
故に陰氣は下に積み、陽氣は未だ尽きず
陽引いて上り、陰引いて下る。
陰陽相引く故に数々欠す。
陽気尽き、陰気盛んなるは目瞑し、
陰気尽き、陽気盛んなるは寤(さまる)
足少陰を瀉し、足太陽を補す。
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時刻(概日周期)によって、巡行するのが衛氣です。
衛氣(陽気)の巡りにつられて、営氣(陰気)も動きます。
これは『難経』一難にも詳しいですね。
本来なら一日のリズムに従って、スムーズに巡るはずの陰気と陽気が
(スムーズに巡っていれば安眠できるのですが…)
うまく巡らず…
おさまるべき所におさまらないことで
陰陽が互いに引き合うことになります。
その状態を解除するために“欠”が起こる…とされています。
その治法については、同篇の後半に記されています。
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岐伯曰く、腎は欠を主る、足少陰を取る。
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いたってシンプルですね。
これと同様の記述は『素問』にも見られます。
『素問』宣明五気篇第二十三です。
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腎は欠を為す、嚔を為す。
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やはり、腎気と関係があります。
眠気・睡眠…とくれば確かに腎と関わりがあるのは納得ですね。
なので、足少陰に治療すべし!
…と、書かれてあるのです。
足少陰腎を治療するとなると・・・
あなたならどんな治療配穴をチョイスしますか?
足少陰腎経にも在って、
“睡眠”や“目”とも深くかかわる足少陰腎経の別行の主治穴なんてのも
イイですよね♪(張介賓先生と同じ意見です)
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