春の虫と『難経』六十三難・六十四難と…
2013-03-12
皆さん、こんにちは!
和魂漢才鍼灸の足立繁久です。
先日は虫柱(むしばしら)をみました。
虫柱とは、羽虫(主にカ・ガガンボ・血を吸わない)が集まって
一柱の塊となって飛び集まっている状態です。
さて、虫柱をみて連想するのは『難経』の六十三難です。
『難経古義』より
ということで、昨日・一昨日と臨床ではあることを意識して鍼を行いました。
私は自然や生き物が好きなので
(無理やりにでも (笑))古典と結び付けて考える事があります。
本来、古典そのものが自然の法則を見出そうとした学術書であり、実用書なのです。
自然や宇宙にそぐわないことはない…と思うのです。
虫柱を見て、鍼灸治療穴が閃く!!なんて人も少ないかもしれませんが
春だな~…と感じて鍼灸治療にアレンジする人は多いと思います。
みなさんなら、どんな風に治療に取り入れますか?
私自身工夫したのは…
“押し手”です。
押し手を意識することで、刺鍼だけでなく、
治療中のすべての所作にも好影響がありました。
押し手が大事って、言ってしまえば当たり前のことなのですが、
やはり改めて気づくことで押し手の大切さを実感することができました。
さて、虫柱をみて連想した六十三難についてですが・・・
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十變に曰く、五臓六腑、榮合みな井を以って始まりと為すとはナゼ?
然り。
井とは東方、春である。
萬物の始まりであり生まれるところであり
諸々の蚑は行き、喘は息し、蜎は飛び、蠕は動ず。
まさに生の物、春を以って生ぜざるものはなし。
故に歳数は春を以って始めとし、
日数は甲に於いて始める。
故に井を以って始めとする。
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ウン、井穴って大切ですね。
さらに六十四難に続きます。
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十變に曰く、陰井は木、陽井は金。・・・
是れ、剛柔のことなり。
陰井は乙木、陽井は庚金。
陽井庚、庚とは乙の剛なり。
陰井乙、乙とは庚の柔なり。
乙は木となす。故に陰井木と言う也。
庚は金と為す。故に陽井金と言う也。
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井穴はすべての始まり・・・ですが、
六十四難で強調しているのは木と金だと私は感じたのですね。
(三十三難も同様)
水火という絶対の縦軸も重要ですが
金木という横の存在の交流も大事です。
でないと、この世界が成り立たないと思うのです。
金と木の交流はまさに終始です。
というのことで、押し手は非常に重要だなーと。
押し手を意識すると、
刺鍼時だけに限らず、患者さんとの接し方も変わります。
そして、刺鍼テクニックに限定すると・・・
選穴
催氣
鍼管
運鍼
抜鍼
のすべてが連動します。
というか、これらのことがつながっていないと意味がありません。
当然、補瀉迎髄にもつながってきます。
ということで、自然から学ぶ古典は実に魅力的です。
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