【金経の水穴 尺沢】 和魂漢才鍼灸メルマガvol.13
2013-03-17
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◇◇ 和魂漢才鍼灸 鍼灸治療のツボ ◇◇
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2013.03.16
皆さん、こんにちは!
和魂漢才鍼灸の足立繁久です。
季節は春!
風が強く吹き荒れますね(^^;)
非常に木気が強いです。
自然の動きを強く感じる今日この頃です。
さて、今回の一穴は【尺沢穴】です。
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■ 十四経脈気所発篇 手太陰肺経穴歌
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尺沢(鍼三分、禁灸)
肩背痛、中風、小便数而して欠(あくび)、
面白、上気、胸満、喘息、肺積、胸痛、
小児慢驚風を主る。
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■尺沢穴が有効な症状もバリエーションが豊かですね(^^;)
以下、順に見ていきましょう。
ちょこっと(私見ですが)カンタン解説といきますね。
1、肩背の痛み。
これは肺経の流注や背部兪穴のエリアなどを考慮にいれると良いでしょうね。
2、中風は五行的に観ることでも、診断・治療の幅が広がるでしょう。
中風は木邪による病症ですからね(^^)
3、小便数(頻尿)而して欠(あくび)
これは肺の所生病にも登場する症状ですね。
先ほどと同様、五行の関連を想像する病症ですね。
尺沢は金経の水穴ですから。
※ちなみに…欠(あくび)って、意外と臨床でも診断材料となる情報です。
こちらのブログに“欠(あくび)”についてまとめてみました。
http://wakonkansai-shinkyuu.com/?p=1304
興味のある方は読んでみてくださいね。
他の病症【面白、上気、胸満、肺積、胸痛、小児慢驚風】はそのまんま肺の症状って感じですね。
【面白】
⇒肺金の色は白色であります。
また、肺の宣発作用が低下することで
気の巡りが悪くなり、顔色も悪くなって“面白”は起こるでしょう。
【上気】
⇒肺の粛降作用が弱くなると…
気は上に昇りやすくなり、“上気”の症状も起こり得ます。
【胸満、胸痛】
⇒肺の宣発作用の低下が、
肺臓のエリアで限局して起こると、胸満、胸痛も起こりますよね。
【肺積】
⇒さらに、病が悪化、慢性化すると・・・
肺積(痞気)も発症するでしょう。
【小児慢驚風】
⇒これは慢性的に起こる“ひきつけ・ケイレン”のこと。
このケイレンの症状そのものが風症なのですね。
故に金経の尺沢を使うというのも理にかなっています。
※但し、慢驚風は単純に風木の証として判断してはいけません。
しっかりとその裏の病因病理を把握する必要はありますね。
参考資料『十四経和語鈔』
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編集:足立繁久(和魂漢才鍼灸 講師)
発行:和魂漢才鍼灸
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