手太陰肺経の原穴 【太淵穴】 和魂漢才鍼灸メルマガvol.17

ようこそ

手太陰肺経の原穴 【太淵穴】 和魂漢才鍼灸メルマガvol.17

2013-11-06

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◇◇ 和魂漢才鍼灸 鍼灸治療のツボ ◇◇
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2013.10.24

皆さん、こんにちは!
和魂漢才鍼灸の足立繁久です。

さて、今回の一穴は太淵穴】です。

いよいよ肺経の原穴にたどりつきました(^^;)

ということで!
早速 太淵穴の主治病症について勉強を始めましょう!

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■ 十四経脈気所発篇 手太陰肺経穴歌
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太淵(鍼一分、灸三壮)

胸痺、肺脹、臂内痛み、缺盆の中痛み、
咳血、吐血、転筋し、
乍ち寒乍ち熱するを主る。
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■チョット症状解説

1、胸痺(きょうひ)・・・
胸部(胸中・上焦)の気の流れが悪くなることで
胸の詰まり・胸の痛み…などの症状が起こります。

『金匱要略』の胸痺心痛短気病では
胸痺の病、喘息、咳唾、胸背痛、短気・・・と記されています。

胸の痛みだけでなく、喘息・呼吸が荒い…といった呼吸器症状がみられますし、
胸痛だけでなく、背部にまで痛みが及ぶケースもあるとのことです。

背部には、肺兪や心兪のように、
“上焦部の気の流れ”にかかわる経穴が並んでいますので
背中側に痛みがあらわれても不思議ではありません。

2、肺脹(はいちょう)

肺が脹(は)れる…と書きます。
これはちょっとイメージしにくい症状ですね(^^;)

少し現代風な用語を交えて説明すると・・・

慢性肺疾患などを原因に、長期にわたって
呼吸器系の症状や発作を繰り返した結果、
呼吸困難を起こすような症状を肺脹である…
と、このように説明されています。

呼吸は肺が“膨らみ”そして“しぼむ”ことで
ガス交換を行っています。

しかし、肺が脹れてしまうと、
膨らんだり、しぼんだりすることが難しくなります。

その結果、起こる呼吸困難様の症状を肺脹と呼びます。

3、臂(ひ)の内側が痛む

前腕の内側、つまり肺経の流注上のエリアが痛む…と解釈できます。

4、缺盆が痛む

ここで言う缺盆とは缺盆穴(陽明胃経の経穴)ではなく、
“鎖骨上窩”全域を指して缺盆と言っています。

鎖骨より上の窪み(鎖骨上窩)は、
直接 肺経が流れているようにはみえませんが

肺系(心から上にのびる系)と、肺経の中間にあるエリアといえます。

当然、全く無関係な場所ではありませんので、
気の渋滞によって、缺盆に痛みが出ることも十分に考えられます。

5、咳すると血が出る、吐血する。

かなり重い呼吸器疾患ですね。
肺結核などがこの症状に相当する…と、そんな解釈もできるかもしれません。

呼吸器系より出血する…ひとつのケースとしては

(虚熱・実熱にかかわらず)
血熱妄行することにより出血が起こると考えることもできます。

これに対して、肺金の収斂する力を増すため
原穴である太淵を使うという方法も考えられますね。

原穴であるため、熱に対する影響力も強いですし。

・・・と、少し長くなりますので、
今回のメルマガはここまで。

続きは勉強会などでご質問があれば紹介しますね。

参考資料『十四経和語鈔』
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【経渠穴】←前号 ・ →次号【魚際穴】

編集:足立繁久(和魂漢才鍼灸 講師)
発行:和魂漢才鍼灸

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