和魂漢才鍼灸メルマガ vol.11 【天の府】

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和魂漢才鍼灸メルマガ vol.11 【天の府】

2013-02-05

皆さん、こんにちは!和魂漢才鍼灸の足立繁久です。

忘れ去られてしまいそうな配信頻度の《鍼灸治療のツボ!》一穴メルマガ(大汗)
それでも絶対やめない粘りで今年もスタートします!

2013年度の鍼灸セミナーの準備もおおむね整ってきました。
その分、メルマガ配信にも力を割くことができそうです。今年も宜しくお願いしますね♪

さて今回の一穴は【天府穴】です。

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■ 十四経脈気所発篇 手太陰肺経穴歌

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天府(鍼四分、禁灸)
血、鼻口に溢れて止まず。
にわかに悪風に中(あた)り泣出て、喜(しばしば)忘れ、
伝尸、喘息、瘧寒、目眩を治す。
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■これまでの中府・雲門の主治病症とは、うって変わって血症がトップに登場します。
これはインパクト強いですね。

鼻や口から出血して止まらない…
エボラ出血熱のような劇症なのか?
単なる鼻血や歯ぐきからの出血なのか?

同じ出血不止でも、かなり幅がありますが…(^^;)
(どこまで重篤な症状にどこまで効くのか…未知の世界ですね。)

それはさておいても、血症をはじめとする天府の主治症は“中府”や“雲門”と少し違った雰囲気ですね。

例えば・・・中悪風泣出、喜忘、瘧寒、目眩

◆これらの症状は…列記すると以下の通り。

1「中悪風泣出」…風にあたると涙が出て困る症状。
実際にこんな症状にお悩みの方がおられます。迎風流涙とも言いますね。

2「喜忘」…これは“しばしば忘れる”つまり健忘症のような状態です。

3「瘧寒」…瘧病(悪寒と高熱が交互に起こる病気)の一種。
先に悪寒が起こり、次に発熱が起こるものを寒瘧と言います。

4「目眩」…“めまい”のことですね。

◆ひとつの考え方を挙げると・・・
上にピックアップした症状はどれも【収斂(しゅうれん)の治療が必要です。】
(※厳密に言うと、実際には各病症ごとに細かな診断が必要です。)

中風泣出、喜忘、瘧寒、目眩…これら病の傾向のひとつに、金の収斂の治法が必要だと考えられるのです。

たとえば、出血。
金の引き締める作用で、止めどなく流れる出血を止める必要があるのですね。

もちろん、脾不統血のような出血には、別の治法に基づいた配穴が必要ですし、他の病症においても同様です。

しかし、天府という名の意味、そして禁灸穴という点からも、この収斂作用を強く意識してしまいますね。

※伝尸という病気については、コチラの記事で紹介しています。
http://wakonkansai-shinkyuu.com/?p=1078

主な参考資料『十四経和語鈔』
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前号【雲門穴】← ・ →次号【侠白穴】

編集:足立繁久(和魂漢才鍼灸 講師)
発行:和魂漢才鍼灸

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