チョット変わった肺経のツボ・列缺 和魂漢才鍼灸メルマガ vol.15
2013-07-06
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◇◇ 和魂漢才鍼灸 鍼灸治療のツボ ◇◇
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2013.07.06
皆さん、こんにちは!
和魂漢才鍼灸の足立繁久です。
昨日は今年初のクマゼミの鳴き声を聞きました。
≪写真は去年みたクマゼミの羽化≫
それもそのはず。もう7月ですもんね。
さて、真夏直前ですが、まだまだ肺経。
こつこつジリジリと前進していきましょう!
今回は肺経の絡穴・列缺です。
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■ 十四経脈気所発篇 手太陰肺経穴歌
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列缺(鍼二分、灸三壮)
中風、口面喎斜、手肘に力無く、口禁して開かず、
瘧疾、沫を嘔し、咳嗽、胸背寒慄、少気して以て息するに不足するを主る。
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以上の列缺が主に治療する症状群を見ていくと…
この列缺という経穴が“金の性質”が強いというのがよく分かります。
中風・口眼喎斜・手肘無力・口禁不開
瘧疾・嘔沫・咳嗽・胸背寒慄・少気以息不足・・・
と、すべて金の性質を利用して治療していますね。
もちろん、今まで紹介した中府~孔最までの
肺経の各経穴も“金の性質”を持っています。
しかし、今回の列缺の主治病症をみていると・・・
列缺特有の病症があるようです。
そして、それは他の肺経経穴には無いジャンルの症状です。
それは・・・中風・口眼喎斜…などの症状。
ここでの中風は外感病だけではなく、
いわゆる“ちゅうぶ”(今風にいうと脳血管障害)としての中風…と、理解することができます。
中風という疾患の病因病理には多種多様なパターンがありますが
結果としては“風木の症”として分類することができます。
この風木証に対して金の性質を持つ列缺で効かせる…という見方もできますね。
しかし…!!
風木に対して列缺が効果的ならば・・・
なぜ他の肺金経の経穴に【中風・口眼喎斜…】が主治症として挙げられなかったのでしょうか?
やはり列缺だからこそ…の理由があるのだと言えます。
“列缺の位置”から見ても口・眼に効くことは考えられますし
列缺が●脈と関連する穴だからこそ、風木証に効果があるのだ…とも言えますね。
『風を治するには、先ず血を治せ。血が行れば風はおのずと滅す…。』
と、言いますもんね(^^)
【 あとがき 】
と、今回は主に“風木の症状”に焦点を当てて列缺穴をみてみました。
太陰肺経の絡穴であり、陽明経に連絡していること。
任脈の主治穴であること。
もちろん、このような見方以外に、様々な視点からも、
これら病症への効果を考えることができますよ♪
治療と発想のバリエーションを広げていきましょう(^^)/
主な参考資料『十四経和語鈔』
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編集:足立繁久(和魂漢才鍼灸 講師)
発行:和魂漢才鍼灸
【孔最穴】←前号 ・ →次号【経渠穴】
編集:足立繁久(和魂漢才鍼灸 講師)
発行:和魂漢才鍼灸
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