昆台流脈診を使った治療例 【鍼灸医案シリーズvol.6】

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昆台流脈診を使った治療例 【鍼灸医案シリーズvol.6】

2013-07-12

今回は上級コース(足立担当の勉強会)で紹介した脉診法を使った治験例をアップします。

その脉診法とは宇津木流脉診。

今回の症例はまさに宇津木流脉診の典型例といえます。

宇津木昆台脈診で証立て・治療していますので、
興味のある方はご一読くださいm(vv)m
鍼灸医案シリーズ vol.6 2012.08.28
Sさん、職業:美容師

◆【主訴】
昨晩から頭、頸、肩、背痛(右側)
通常姿勢は維持できず、右上肢挙上の状態で落ち着く。
上記の姿勢で眠ったため、睡眠不足。

腰の痛みは左のみ。

◆【その他の所見】
目赤、首の痛みのせいか目を合わせず(不可目瞑)。
ちょっとピリピリ・イライラ感もあるのか?

◆【脈証】
右三部、内に浮弦。関上外に冷えの弦。
左関上、内側に弦。

 

◆【腹証】
心下に沈実、右肝相火に表邪、膀胱及び左腎に沈堅の邪。

◆【治穴】
両寒府、右申脈ー右後谿、
百会、右合谷ー右太衝
(右の目赤は取れる)

置鍼後…走行は調うが、右脈状に洪大系の脈。
頭、頸部の痛みは取れ、背部に痛みの存在感がぼんやり残る。

背部治穴↓
右膏肓上中下、左膏肓上下
右風池上下、左風池
右肝兪上下
右腎兪及び左腎兪

以上の治穴を施術後、右風池は取れるも3行から2行に反応は残るので
2行天柱に刺鍼。

これで治療終了とする。

治療後、自覚症状は無し。

◆【考証】
右側の頭~背の痛み症状と脉証はバッチリ合致しています。

脉証・腹証より諸症状の主たる病因は寒邪と判断します。
夜間の冷房、及び職場の冷房の効き過ぎがポイントです。

その対処としての治穴が寒府です。

また寒府に悪さを受けているエリアが督脈~太陽膀胱のエリアなので
後谿―申脈の配穴を使います。

但し、寒氣束表の結果(+普段の気滞などの理由にもより)、
上部に氣熱が上っている状態を解除するため
(イライラ・目赤など)
百会を使いました。

この方は、元来“木っ気”が強い方です。

木っ気をさばきつつ、金の力を借りて、やや木氣を抑えめに…という目的と
庚金と乙木の交流により、上下の氣の交流を促進させる意図でも
合谷ー太衝を使いました。

脉の走行が調った…の時点で、症状に対して上手く作用したと判断できます。

但し、洪大系の脉状が右脉に残っていることから
内鬱の熱がまだ残っている…と、判断できます。

元々が木実から発端となっているので、
洪大系=火の反応が残るのはあまり芳しくありません。

カンタンに発火しやすい下地があるのです。

寒邪と木実の氣を処理してもなお残る洪大系の脈を処置するために…
直接、熱に対する刺法を用います。

それが膀胱経2行に対する刺鍼です。

本来なら1行線(督脈傍ら五分)をターゲットにするのですが
(昨日、今日に現われたごく短期の症状であるため)
しかし今回は、形に出ているので二行線(一寸)の反応点を主としました。



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