和魂漢才鍼灸メルマガ vol.5 【十二経が始まるところ】
2012-05-20
皆さん、こんにちは!
和魂漢才鍼灸の足立繁久です。
当初、予定していた【メルマガ1号=1経穴】のスタイル…のハズが
なかなか経穴までたどり着けません(汗)
序文や経脈流注にも大切なことが記されていますので
カットするのが“実に惜しい!!”のです。
しかし、カットにカットを重ねて、ようやく手太陰肺経の流注まで来ました。
ということで、今日は肺経の流注のお話です(^^)
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■ 十四経脈気所発篇(一部抜粋&意訳)
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手太陰の脈は中焦より起こり、
下りて大腸に絡(まと)い、
還りて胃口を循(めぐ)り、
膈に上り、肺に属す。
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■鍼灸学校で真っ先に教えてもらうのが手の太陰肺経です。
中府、雲門、天府、侠白、尺沢…と、暗記しましたよね(^^)
さて、この肺経の流注ですが、中焦からスタートします。
当たり前ですが、とても大切なことであります。
五行でみると、肺は金に属します。
金の母は土。
土は金を生じる…。
故に金の経脈である肺経は、中焦(土)からスタートします。
■中カンの効能の一部には、肺の病症も挙げられています。
例えば、『類経図翼』では傷寒や気喘などが挙げられています。
これらの症状も肺に関係があるものとみて良いでしょうね。
■ちなみに…
この中焦については、滑伯仁先生は独自の説を提唱しております。
中焦(中カン)は肺経がスタートする部位であり、
かつ足厥陰肝経が注ぐ所としています。
『経脈の終始は中焦がポイントである!』
…と、このように提唱しているのですね。
この点、『霊枢』経脈篇とは少し異なる意見ですが、
とても大切な視点だと思います。
【 あとがき 】
『霊枢』経脈篇では、足厥陰肝経は“肺に注ぐ”とのみ記されており
中カンには触れていません。
単に経脈の循環が行われているだけです。
しかし、肺経と肝経の間に中焦(土)が入ることで、また意味合いが異なってきます。
十二を五にリンクさせて考えることが可能となるのですね。
・・・と、後半から初級向けの内容ではなかったかもしれません。
でも、前半部分だけでも、読んでいただければ…(^^;)と思います。
ではまた次号!!
主な参考資料『十四経和語鈔』および『類経図翼』
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前号【大切なタイミング】← ・ →次号【肺の是動病】
編集:足立繁久(和魂漢才鍼灸 講師)
発行:和魂漢才鍼灸
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