むずむず脚症候群(RLS)の妊婦さん 【鍼灸医案シリーズvol.10】

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むずむず脚症候群(RLS)の妊婦さん 【鍼灸医案シリーズvol.10】

2013-08-29

症例報告 【むずむず脚症候群の妊婦さん

妊娠14週目の妊婦さん

足の不快なむずむず症状(左右差なし)
特にヒドイのが下腿の胃経~胆経のエリア。

妊娠6週目よりむずむず症状の定期的に出現しはじめる。
当初は足のだるさより始まったのだが、加速度的に症状が激化。
毎晩、むずむず症状が続く。

むずむず症状(下腿のダルさ・不快感)のみならず、
夜間不眠・精神不安定・休職に至る。

※むずむず脚症候群のツラいところは症状を周囲の人たちに理解してもらえないこと。
毎晩かならず起こる症状で不眠に陥ってしまい、肉体的にも精神的にも追いつめられること。
決まった時間に必ず起こる苦痛は拷問を受けているのと同じといっても良い。

■脈状;全体に沈位にて実
右脈全体緩、左寸口滑実-右尺中沈滑

■腹証;心下(左腎経ライン特に実)、右腎相火実、左腎水虚

■望診;腎の部・・・黒黄色

■配穴:
両三陰交、両太谿
右照海ー左神門、
右三里、上巨虚、下巨虚

通院条件に制限があったため、4日間限定の集中治療を行う。
2回の治療により、胃経の上半分の症状が消失。
夜間熟睡できる時間ができた。

三陰交・太渓などで安胎を確保しつつも、
基本的には陽明から血熱を瀉することを主としました。

【湿痰→湿熱→血分熱…】といった病のストーリーを頭に描いたからです。

◆3診目
■脈証:実脈系の脈状は不変。
やや右関上の虚脈が見え始める。
これだけ瀉法をかければ、この脈の変化も想定内。

■腹証、心下実、両腎虚。さらに右肝相火実が現れる。

脈の変化(右関上の虚脈)は想定内とはいえ、
やはり妊婦さんということもあり、虚の所見は怖い。

なので安胎を意識して公孫も加える。

刺鍼前に大巨・中脘に台座灸を加える。
胃経半分に症状が出ているため、解谿を加える。

◆4診目
3回目の治療後からむずむず症状の消失。
現在も症状発症せず。眠れる。

配穴;前回に準じる。

□■□
考証:
むずむず脚症候群の基本体質として多くの場合、
湿痰の影響が関与していると考えています。

そして、夜間・安静時に強く症状が現われる特徴から
湿痰が熱化し、伏熱として栄血分に潜むパターンが多いと判断します。

あとは個々の素体や症状の軽重や環境によって
動悸・胸がザワザワ…といった衝心系の症状
さらに精神的な症状にも発展する場合もあります。

これも血分に大きく関与しているために起こり得る病症の発展パターンかと思います。
古典にある脚気治療が参考になると考えています。



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