情報は身体のあらゆる場所にあらわれる
2013-05-05
皆さん、こんにちは!
和魂漢才鍼灸の足立繁久です。
最近思うことですが・・・
『身体の情報は身体のあらゆる場所にあらわれている』
当たり前のことですね。
しかし、残念なことに…未熟さや先入観のために
せっかくの情報を見過ごし、見逃してしまっていることが日常的に起こっている…と。
たとえば、脈診。
『○○脈診法でないといけない』という固定概念。
これが邪魔です。
六部定位脈診しかり
気口九道脈診しかりです
もっと言うと
『脈診じゃないとダメだ!』
こんなこだわりも正しい判断を邪魔する可能性もあります。
また、別の視点からみると
従来の伝統医学の範疇を超えた観かた。
これもアリではないか?と。
かの夢分流腹診もそれまでの歴史に無かった…
新しい診断法を打ち立てた流儀ともとれます。
かといって、いきなり根拠のない理論・技法を打ち立てるのも問題です(^^;)
できることは、古典の理論・技術に基づいて一歩一歩前に進むことが肝要です。
2月、ブログにアップした尺膚診も同じこと。
『尺膚診にハマっています、最近…』
尺膚診のほかにも、鍼灸師が行う診察に背候診があります。
この背候診、背部の経穴で何を診ているのか???
もちろん、言うまでもなく臓腑の背兪穴ですよね。
なので、臓腑の氣の状態を診ることができるのですね。
その手段として、臓腑の兪穴の虚実や圧痛を診ること…なのですが
他にも背候診の診方はないものか・・・と思っていたところ…
『素問』刺熱篇第三十二にヒントがありました。
膈上の背穴の診方があります。
『馬張合註素問霊枢』より
第七椎から順に・・・腎熱、脾熱、肝熱、鬲中熱、胸中熱…
と続くのですが、なぜこの配当なのだろうか?
…と、疑問だったのですね。
腎・脾・肝…とくれば、…心・肺でいいじゃないか?と。
しかし、これでは意味がありません。
人間の身体をバラバラにみているのと同じです。
ココで観ているのは身体の連続性をあらわしていたのですね。
身体の一部は、全体の縮図であります。
これもまた尺膚診と同じです。
(4月の上級コースに出席したメンバーはよく分かると思います。)
そして、刺熱篇第三十二では なぜ熱を主るのか…これも分かってきます。
(『刺熱論だから熱』なんて安易な答えではありません。)
同じように腹診・脈診も同じように視野を広く持てば
観えるものが変わってくるな…と実感しています。
身体に現われる情報が互いにつながりを持っていること。
それらの情報はつながりながらも現れる部位によって違いがあり、その違いにも意味があること。
そして、その違いこそが実際の診断に役立つのです。
『難経』でいうと十三難にそのようなことが書かれていますね。
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